漢方の考えかた 気血水



歯科医師としてまずスタートとなる学校教育において基礎となる学科として
生化学、解剖学、生理学、病理学、薬理学、細菌学など勉強しました。
内科学、外科学、など一般の臨床科目も学校では授業が有りました。
卒業して以来24年になりますが 東洋医学に出会うまで科学的な現代医学の
考え方で診療してきました。
東洋医学に出会って大きく変わりました。診療に幅が出てきたと実感する毎日です。
東洋医学を学ぶ上で現代医学の常識で考えられないいくつもの事が出てきます。
それらを否定しては先に進めないので 科学的常識は東洋医学の勉強の時は横に置いて
東洋医学がわかった時点で現代医学と融合させる、そういう風にしようと考えています。

東洋医学ではある人が困っていることに対して仮説を立てます。それを弁証といいます。
その仮説に基づいて鍼をしたり漢方薬を処方したりして合えば 仮説が正しいということに
なります。
弁証法の代表的なものに気血水理論があります。
気・血・水を生体維持の3要素とみなし、気・血・水が正常に循環することで健康が保たれると考えます。
体内の各臓器(五臓六腑)が正常に機能するには3要素のバランスが重要で、いずれかの過剰や不足が病邪を
もたらすと考えます。


血:血液のことで、その機能をも含めた概念と思われますが、血は気とともに全身をめぐり、各組織に栄養を与え、 血・水は気の働きによって生成と循環を繰り返します。血と水は陰に属し、合わせて陰液と呼ばれます。 血の異常には M(オ)血(ケツ)・血(ケッ)虚(キョ)などがあります。 M(オ)血(ケツ)とは、 漢方独特の病理概念で、停滞し変性した血液を意味します。歯科治療は小手術であり  抜歯、抜髄、生活歯の形成、麻酔、インプラント等いずれもM(オ)血(ケツ)を生じさせています。手術の後 あるいは外傷の後M(オ)血(ケツ)を生じる場合が多いと思われます。虚には必ずM(オ)血(ケツ)、 血(ケッ)虚(キョ)があり、難病にはM(オ)血(ケツ)を兼ねることが多いので、治療に駆(ク)M(オ)血剤(ケツザイ) (桂枝茯苓丸料、田七(デンシチ)人参(ニンジン))を併用してみると、抜歯後のドライソケット等術後不快症状や インプラント治療に有効でした。 血(ケッ)虚(キョ)とは、 血に本来有るべき正気が不足して正常に働くべき機能が衰えている病態とされます。 貧血、循環血液量の機能的減少、血液・免疫系の異常、交感神経と副交感神経の不調和などによって虚に陥った ものを指し、症状としては顔色が悪く、皮膚につやがなく、眼精疲労、脱毛、睡眠障害などをともない、 治療には四物湯を用います。
水とは、血液以外の体液一般を指し、その機能をも含めた概念で、正常な状態にあるものを津(シン)液(エキ)、 と言います。靈枢決氣第三十では 津とは汗、液とは関節の液 脳髄液 皮膚をうるおす液と述べてます。 異常な状態にあるものを水毒(スイドク)と言います。日本人には水毒の人が多いようです、 (なぜなら、四方を海に囲まれて湿度も高いため)  漢方では原因不明の病気は水毒を疑え!というぐらいです。 水の病気として 吐き気、発汗、下痢、尿過多、シビレ、めまい、花粉症、むくみ、耳鳴、口腔乾燥症などがあります。 水の改善として本草的には茯苓、白朮、蒼朮、沢瀉、猪苓などが挙げられます 歯痕 舌診を漢方では重視します 左のかたの舌のまわりが波打っているのがわかりますか 歯痕といいます 水分が適切にはけていないため舌がむくんだ状態になっています。そして 肥大した舌が歯にあたるためくぼみが出来ているのです。いわゆる水毒の 状態です。水のため脾虚にもなっています。こういう人がさらに水分摂取を たくさんと言われ飲んでいると、ますます体調は悪くなっていきます。 水の取り方は舌と相談しましょう。 漢方の考えかた(陰陽 五行)
クサバ歯科に戻る